発酵

2020年6月12日 (金)

6月上旬まで漬け込んだタクアンの味

いつもは5月の連休明けくらいに甕から残りを全部取り出して、すぐに全部が食べ切れるわけでもないので、糠を付けたままのを、ひとつひとつ真空パックして冷蔵庫に保存しておきます。

今年は5月のリラ冷えが長かったということもあり、実際は少し面倒だったという事情も加わって、6月上旬までそのままにしてありました。札幌でも暑い日も登場してきたのでさすがにまずいとと判断して急遽残りを取り出し、甕や、甕を入れていた大型アイスボックス(凍らないようにするための寒冷対策用です)はきれいに洗って片付けました。次の冬まで休憩です。

食べてみました。タクアンとして何の問題もないのですが、やや酸っぱい感じです。このやや酸っぱい味わいの漬物をとても好むかたがいるのを知っていますが、我が家の基準からすると漬け過ぎです。

来年は、5月の連休明けに全部取り出して、真空パックと冷蔵庫保存です。

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糠を付けたままのタクアンを真空パック


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2020年6月10日 (水)

自然栽培米の乳酸菌で野菜を育てる

自然栽培米の乳酸菌を利用して自宅の野菜を育てます。

自然栽培米とは農薬と化学肥料と除草剤をいっさい使わずに栽培したコメのことで、その玄米の2kgパッケージが通販経由で簡単に手に入るようになりました。自然栽培米はコメとして食べるのではなくて、野菜の育成に使います。2kgで十分です。

自然栽培米の玄米なのでコメには自然の乳酸菌がたっぷりと付着しています。この玄米に住んでいる乳酸菌を「黒砂糖と塩」(乳酸菌のエサです)で培養し、発酵した培養液を薄めたものを、栽培中のバジルや大葉やルッコラなどに定期的に遣ります。すると、元気で美味しいのが勢いよく育ち、夏の間はレタスやブロッコリやセロリなどそれ以外の買ってきた野菜と組み合わせると豪華な野菜サラダが毎日のように楽しめます。

乳酸菌の育てかたは、我が家の場合は以下の通りです。

1. 強い炭酸水の入った1リットルのボトルを5~6本買ってきて、順番に飲んで、カラにする。ボトルは強度が必要。
2. 1日目は、そこに自然栽培米を75g(水1リットルに対して75g)投入し、しかし最初は、水(塩素を除去した浄化水)をボトルの4分の1くらい入れ、シェイクし、そのままにしておく。
3. 2日目は、塩(自然海塩)を、10g(水1リットル<1000g>の1%)入れ、水も1リットルボトルいっぱいにし、シェイクしてそのままにしておく。ぶくぶくと軽く泡立ち既に発酵し始めているのが観察できる
4. 3日目は黒砂糖を30g(水1000gの3%)加え、よくシェイクして、そのままにする。軽く泡立って発酵しているのがわかる。
5. 4日目以降は発酵具合、つまり育ち具合を確かめながら毎日丁寧にシェイク。
6. 寒くなければ1週間くらいでぶくぶく発酵した乳酸菌溶液が完成する。
7. 水(浄化水)で薄めたのを対象の野菜に水遣りする。

コメなら何でもいいかというと真面目な無農薬栽培のものでないとこの目的には向きません。要はうまくいかない。元気な乳酸菌が住んでいないからです。黒砂糖は「波照間(はてるま)島」産の黒糖です。(なお「波照間島」は日本最南端の島で、台湾のすぐ東側に位置してします。台湾から中国本土へ行くのと同じくらいの距離です。)

写真は、左がコメと水をボトルの4分の1くらい入れただけの1日目、まん中が塩を入れ水をいっぱいに満たした2日目、そして右がさらに黒砂糖を入れてシェイクした後の3日目の様子です。間違えないように、ボトルのキャップには1日目の日付をマジックインクで書いてあります。

以前、炭酸水用のがっしりとしたボトルでなく、普通のミネラルウォーター用の1.5リットルボトルでやっていて、ある日ある時「暴発」を経験しました。シュワーという大きな音がし始めたと思うと、ボンという爆音とともにキャップが弾(はじ)け、培養液もそのあたりに吹き飛びました。一面に乳酸の匂いが溢れ、あと始末が大変でした。

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ところで、その真空パックされてかちっとした長方形になった2kgの自然栽培米が送られてきたのは、ぼくも便利でときどき使う「レターパック520」でした。別に郵便局の宣伝をするわけではないけれど、これは「A4サイズ、4kgまで全国一律料金で、信書も送れるサービス」で、「対面で届けて受領印」をもらう。だから安心だし、速達扱いなので日曜・祝日も気にせずに利用できる。厚さが3㎝を超える箱入りの古本なんかもこれで送られてくることが多い。早く手元に欲しい古本は、先方と交渉してこの配送手段にしてもらうこともあります。全国一律料金なので商品によってはこれがいちばんコストパフォーマンスがいいのでしょう。

 


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2020年4月13日 (月)

タクアンは3月以降の甕出しが美味い

よく天日干しした大根をタクアンにするために漬け込むのが11月の上旬で、それから2カ月くらい熟成させて最初の3本くらいを甕から取り出して、タクアンとして食べ始めるのが翌年の1月上旬です。

しかし正直言って、1月や2月のタクアンは待ち遠しくてその頃から口にするし確かにタクアンなのですが、味の深みが十分ではないという意味でまだ若い。タクアンらしい味わいになるのは3月になってからです。だから今、朝ごはんの漬物のひとつとして登場するタクアンはじつに味わい深い。来年度分からは、食べ始めを2月中旬以降にするかもしれない。そうすれば美味しいタクアンを5月末まで楽しめます。

下の写真は、現在朝ごはんで食べているところのタクアン(3月中旬以降に甕出ししたもの)と自家製梅干し(2015年産、常滑焼にずっと常温保存、梅の種類は龍神梅)です。

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2020年3月27日 (金)

精米歩合が70%~75%くらいの純米酒が好み

冷や酒がおいしいのも十分に解るとしても、晩酌の日本酒はぬる燗です。燗酒なので吟醸や大吟醸ではなく、精米歩合が70%から75%くらいの純米酒を選びます。燗酒というと酒屋でも飲み屋でもアル添を勧められますが、アル添は好みではありません。

精米歩合とは、当該白米(玄米からぬか、胚芽等の表層部を取り去った状態の米)の、玄米に対する重量割合を指すもので、ご飯に炊いて食べる白米の場合だと精米歩合は下の絵のように約90%です。だから精米歩合が50%以下の大吟醸酒だと、外側部分を半分以上磨き取ったコメ粒の中心部だけを使うわけです。

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以前、精米歩合が80%の(つまり、ご飯用の白米よりわずかに多く表層部を削り取っただけの)「雄町(おまち)」(という酒米)を使った辛口純米酒に出会いその芳醇な味わいに驚いた経験があります。全国の地酒の中からからそういうものをゆっくりと探すのも楽しいものです。

地元では昔から贔屓にされてはいても地元以外には知られていない純米酒とか、全国向けブランドと地元向けブランドをビジネスの主と副といった感じで両建てしている比較的大きな酒蔵の副ブランドのひとつであるところの純米酒とか、そういう日本酒です。そういう昔ながらの、磨きの度合いが低い(紛らわしいけれど、つまり精米歩合が大きい)日本酒だとそこにコメが存在しているのがより強く感じられます。

磨きの少ない米で雑味(ざつみ)のない旨い日本酒を作るのは難しい。ちょうどアナログ回路を上手に設計するのは実務経験豊富なベテラン・エンジニアで、そういう技術者が数少ないように、そういう技能を身に着けた杜氏が多くいらっしゃるわけではない。一方、磨きに磨いた米で大吟醸を醸すのは、パソコンやスマートフォンやIT家電のデジタル回路の設計みたいなもので、雑味なしにきれいに仕上げることができる。理工学部や農学部で醸造学や発酵学を学んで卒業したばかりの杜氏チームでも頑張ればなんとかなります。ということもあって、好みは精米歩合が70%~75%くらいの純米酒です。


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2020年2月27日 (木)

甘酒はおいしいので夏も冬も米麹の甘酒

甘酒は酒粕(さけかす)を使った簡易版ではなく、米麹(こめこうじ)を使い時間をかけてつくるのが好みです。後者を季節を横切って作りその味を楽しんでいます。酒粕の簡易版は正直なところマズイ。米麹版は甘くて味わいが深い。

大根の手に入る季節は、夏でも冬でも、「べったら漬け」を作ります。北海道での大根の栽培時期は3月から10月(旬は6月から10月)ではあっても、冬は地元の農家から収穫後保存してあった「雪の下大根」「越冬大根」が供給されるので、つまり我が家では自家製「べったら漬け」をほぼ一年中口にしていることになります。朝ごはんで食べます。

縦に二つに切った大根のまとまった大きさの切り身を塩漬けにしたのを、わずかな塩と唐辛子と柚子を加えた「甘酒」に、五日から一週間くらい漬けこんでおくと、「べったら漬け」ができ上がります。軽い塩味と軽い甘みが特徴の、タクアンなどとは方向のちがう軽快な感じの漬物です(冬は両方を少しずついっしょに楽しんでいます)。つまり、「べったら漬け」には「甘酒」が必需品です。

では「甘酒」はどうやって作るかというと、原料は米麹(こめこうじ)と白米。シンプルです。

米麹と白米と、それから温度を60度くらいに維持する容器(たとえば、ヨーグルトをつくるための電気式容器など)と半日(10時間くらい)の発酵プロセスのための時間があれば、甘酒ができ上がります。

米麹の甘酒だと米という素材の持つ自然の甘さが堪能できます。できあがったものは、米粒がどろっとしていて甘さが相当に凝縮した飲み物になっているので、たいていはお湯で薄めていただきます。米粒のどろっとしたのが好みでないかたは、そこからひと手間かけてミキサーで米粒を細かく砕いたもののほうがお湯で割った場合に甘酒が柔らかく泡立つ感じになって飲みやすいかもしれません。粒餡と漉し餡のちがいみたいなものです。

甘酒は夏の季語ではあっても(夏バテ防止に効果的なので)、発酵食品一般がそうであるように体にいいし、夏でも冬でもどちらでもおいしい。

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《ミキサー後の甘酒(左)、ここから少量をカップに移してお湯で割って飲む(右)》

蛇足ですが、家庭向けの米麹はタクアンや冬の漬物の季節に売り出されてそれでおしまいで、その後は店頭から姿を消すということが多いので、その時期にまとめて一年分を購入して冷蔵庫に保管しておきます。米麹は、「味噌」用には別途生麹を手配していますが、「タクアン」や「甘酒」や「べったら漬け」以外にも、「塩麹」や「醤油麹」(これは発酵プロセスに6時間くらい必要)などに使うので、一年ではそれなりの消費量になり在庫はきれいになくなります。

 

 


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2020年1月29日 (水)

令和二年の味噌作り(寒仕込み)

味噌作りは年に一回の作業なので、開始前に手順(工程と云うほうがモノづくりらしい)を一応確認しておきます。味噌づくりは配偶者との共同作業・分担作業で、長年やっているので、やり始めると手が勝手に作業を思い出します。冬の寒い時期に仕込むので「寒仕込み」と呼ばれています。

我が家の「味噌づくりの手順」は簡単です。先日のブログ記事に書いたように今年も投入する大豆は4kgです。我が家の一日の大豆の処理量は(後述のように)2kgなので作業は二日間連続で行って4kgに対応します。

【味噌づくりの手順(その一)】

・大豆4kgと生麹4kgと塩1.8kg(我が家では大豆1kgに対して生麹1kg、塩450gを基準にしている)と、アルコール度数が40度超の強い焼酎を準備する。(強い度数の焼酎は器具や容器の雑菌消毒のための必需品、我が家で利用しているのは度数が44度のもの)

・よく水洗いした大豆を「前の晩から」半日、底の深い大鍋で十分に水に浸しておく。

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・その大豆を柔らかくなるまで、吹きこぼれに注意し、アクを丁寧に取り除きながら、煮る(プロは大豆を蒸すが、一般家庭では量が多い場合は蒸すという作業は難しい)。

・モノづくりの工程にはたいていはクリティカルパスが存在する。我が家の味噌作りにおけるクリティカルパスは「鍋で煮る」という工程。深い大鍋を総動員しても一日の最大処理量は大豆2.5kgなので大豆は一日2kgまでとする。だから4kgには二日間必要。

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・熱で柔らかくなった大豆を電動ミンサーにかけてミンチにする。ミンサーは必要箇所を焼酎で丁寧に消毒。

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・米麹と塩を、大きなボールなどできれいに混ぜ合わせたのを別途並行して用意する。これを一般に「麹の塩切り」と呼んでいる。ただし塩は「塩切り」で全部を使うのではなく一部分を後の工程のためにとっておく。

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・ミンチした大豆を、麹菌が活発に活動できる50℃くらいまで冷ます。熱すぎると麹菌が死んでしまうので注意。

・50℃くらいまで冷えたミンチ大豆と、塩切りした米麹をしっかりと混ぜ合わせる

・混ぜ合わせたものをテニスボール大に丸める。これを「味噌玉」という。

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・度数40度以上の強い焼酎で雑菌消毒した甕(実際は一斗容量の業務用ホーロー容器)に、「味噌玉」を次々に作って、それを野球ボールを投げる要領で投げ入れる。こうすると味噌玉の中や隙間に空気が混じらないので雑菌の混入防止になる。味噌玉を作る人と投げ入れる人の流れ作業にすると円滑にすすむ。

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・味噌玉を投げ入れると段々とその嵩が増してくる。投げ入れ終わったら、全体を手で平らに整える。

・「塩切り」のときに残しておいた塩をその上に薄くかぶせ(とくに周辺部を丁寧に)、大きめに切った幅広の干した羅臼昆布を塩の上に敷く(干し昆布を敷くのは北陸地方の伝統で我が家でも数年前からそれを拝借。こうすると昆布の風味も楽しめるし、味噌が熟成した時に昆布の漬物風ができ上がる。小さく切ると昆布の朝ごはんの佃煮だし、おにぎりの具としても活躍する)。ただし上に敷くのは干し昆布である必要はない。ポリエチレン・ラップでよい。

・重石をかける。我が家では、常滑焼の中蓋(けっこう重い)を重石にしている。

・上蓋をする

・大きめのポストイットに、大豆の投入量や麹の種類、仕込み年月日などを書き、上蓋に貼り付けてる。「天地返し」日付を書く欄を開けておく。

・埃(ほこり)予防のために、ホーロー容器全体をポリ袋で覆うか、あるいは出来の良いシャワーキャップで上蓋あたりをすっぽりと覆う。

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ここまでが二日間(前の晩からの準備 ―水洗いした大豆を底の深い大鍋で水に浸しておく― を入れると二日半)の作業です。

【味噌づくりの手順(その二)】

寒仕込みから半年から一年くらい経った頃に「天地返し」を行います。

・「天地返し」とは、甕で発酵中の味噌の天(上)と地(下)をかき混ぜて甕全体の発酵状態を平準化する(発酵に偏りが出ないようにする)ことです。ただし、大きな甕の中で天地返しをするのは一苦労なので、別の複数のより小さな甕に移し替える形の天地返しをすることもあります。

・天地返しまでは、味噌は暗冷所で静かに寝かせます(熟成させます)。

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・天地返しをしたら、その日付を上蓋に貼り付けてあるポストイットの空欄に記入します。

以上です。

何故、味噌・梅干し・タクアン・糠漬けのような地味なものに興味があるのかと問われたら、自宅で安心な原材料を選びながら作ったそういうものは市販の高級なものよりも明かに美味しいからと答えることにします。毎日口にするものだし、実際のところそういう自家製は美味しい。それから、とくに味噌と梅干しは、常温保存が年の単位でできるので非常食になります。ご飯と味噌と梅干しと水があって、生きて行くのであればなんとか生きられる。

 


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2020年1月27日 (月)

味噌用の大豆と米麹と塩がそろった

個別に手配していた今年の味噌づくり用の大豆(北海道産)と生(なま)の米麹(島根県産)と塩(ベトナム産)が揃ったので記念撮影です。

・大豆 4kg
・生の米麹 4kg
・塩 2kg(このうち 1.8kgを使う)

蛇足ですが、白味噌を作る場合は大豆と米麹の割合は、普通の米味噌(赤味噌)が「1:1」なのに対し、「1:2」です。だから白味噌は塩を少ししか使わないにしても甘くなる(関連記事は「ついでに、白味噌」)。

配偶者といっしょに味噌作り作業に入ります。二人でやらないと効率よくできないので。

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2020年1月22日 (水)

味噌用の大豆が到着、ついでに昨年の味噌を天地返し

味噌用の大豆4kgが、北海道の紋別というところにある豆専門商店から到着しました。2019年に収穫された北海道産の大豆です。一袋が1kg入りで、四袋です。

まだ届いていませんが、味噌用の米麹と塩を別途手配中です。それらが全部揃ったら、今年の味噌づくりを開始します。

大豆と麹と塩のそれぞれの割合は、大豆が1kgの場合は、大豆1kgに対して麹が1kg、塩は450gなので、今年の実際の使用量は、大豆が4kg、米麹が4kg、そして塩が1.8kgになります。

味噌づくりではいちばんポピュラーな米麹を我が家でも使うので、できあがった味噌は米味噌です。玄米麹を使うと玄米味噌、豆麹だと豆味噌(赤だし用の八丁味噌など)と呼ばれます。ときどきは玄米味噌も作ります。

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麹と塩も揃ったところで、原材料全部の集合写真を撮りましょうか。

それから延び延びになっていた昨年の味噌(2019年2月5日に仕込んだもの、大豆は4㎏)の「天地返し」をいい機会なので実施しました。一斗容量の甕(正確には19リットル入りの業務用ホーロー容器)に入っている味噌の天地をひっくり返すのは至難の業なので、それを常滑焼の甕三つに分けることによって天地返しとしました。少し舐めてみるともう味噌として出来上がっているのでさっそく一部を食するか、それともまだ寝かせておくか。

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2020年1月10日 (金)

今年最初のタクアン

日本酒の世界では7月1日から翌年6月30日までの1年間を「酒造(醸造)年度」(BY: Brewery Year)といいます。昭和40年からそうなったそうです。それまでは10月1日からの1年間でした。

ほとんどの酒蔵が冬から春のあいだにお酒を仕込みます。だからたとえば平成31年に出回ったほとんどのお酒が30BY=平成30年度醸造となっています(令和2年に出回る日本酒のBYが31BYか01BYかは存じません)。ただ、日本酒ラベルの製造年月欄に記載されている日付はお酒が瓶詰めされた年月日(ないし年月)なので、BY30のお酒の製造年月が令和2年2月ということも当然あります。

10月は収穫された新米を使って新酒が醸造される時期です。その前後から寒造りした酒は半年以上貯蔵され飲みごろに熟成させられて頃合いに「冷やおろし」として出荷されます。「冷やおろし」の文字を秋口に一升瓶ラベルに見ると、いよいよその年の本格的な日本酒シーズンが始まったなと感じます。

タクアンです。2020年最初のタクアンというより、昨年の10月下旬の始めからタクアン作りに取り掛かったので日本酒のように2019年度最初のというほうが適切ですが(FY19、Fermenter Year 発酵年19 とでも名付けますか)、その最初の数本を甕(実際は一斗のホウロウ容器)から取り出しました。ホウロウ容器は屋外で凍らないように防寒ボックス(キャンプ用の大きな立方体のクーラーボックスを流用)に入れてあります。

寒い中、容器の蓋を開けるとそのあたりに発酵したタクアンの匂いが立ち込めます。いいでき上がり具合です。漬け込む時にカビないように日本酒を呼び水にしたのが2カ月と少し経過して水がやや多めに上がっていたので多すぎる分は取り除きました。

早速試食してみましたが、とてもけっこうな風味と味わいでした。我が家のタクアンはこれからも熟成を続け、家庭内商品としての「冷やおろしタクアン」はお正月明けから5月の連休が始まるあたりまで続きます。

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関連記事は「ご近所大根でタクアンの準備」や「天日干しした大根を漬け込む、タクアンになるのは2カ月後」。

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2019年11月 6日 (水)

大根を天日干しするのは10月最後の週という主婦の知恵

タクアンを作るためにする大根の天日干しは札幌では10月最後の週にするのがよい、とは、10年ほど前に知り合いの漬物ベテラン主婦から教えてもらった地元の知恵です。彼女は60本から70本くらいの大根を軒下に干し漬け込んでいました。
 
漬け物好きな家族が多いとそれくらいの本数は必要ですが、ひと冬の家庭の漬物需要には70本くらいでは不足なので、彼女はタクアン以外にニシン漬けなども作ります。ニシン漬けは身欠きニシンをキャベツ、ダイコン、ニンジンなどと合わせて塩と米麹(およびザラメと鷹の爪)で漬け込んだものです。雪の下ダイコンや雪の下キャベツという冬季の野菜の保存方法はあるにせよ、冬には新鮮な野菜がなくなってしまうかつての北海道では、漬け物というのは便利な野菜の供給源だったのでしょう。
 
タクアンのために大根を気持ちよく天日干しするには、適度な涼しさと日中の暖かい陽光、乾いた空気という条件が揃って、一週間から十日ほど続く必要があります。今年は突然の雨の襲来もなく、時期外れの台風もなく、十日間安心して干せました。夜中の急な雨から大根を屋内に退避させる、夜間に屋外に置いたまま大きなポリ袋で覆って降り込む雨を防御するといった作業は不要でした。
 
天気予報によると、11月8日くらいに札幌でも今年最初の雪がちらつくかもしれないそうです。そうなると天日干しにはやや寒すぎる。だから札幌では10月最後の週がよい、ということになります。ときどき、小雪のちらつく中で大根を干してある家庭を眼にすることがあり、頑張っているとは思うものの、それでは頃合いには乾かない。


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