道具

2020年9月18日 (金)

「脱力系ジャケット」

かっちりとしたのでなくニット風味のジャケットの人気が高まっているというのは知っていました。デパートの洋服売り場でもそういう傾向のジャケットが並んでいます。それが、新型コロナ以降のテレワーク、リモートワークの普及で加速されたようです。画面上はそれなりにきちんとした格好に見えること、ただしゆったりとした着心地であること。

ぼく自身も、数年以上前に、ぼく自身の勝手な呼び名だと「カーディガン・ジャケット」を購入し、それ以来、重宝しています。カーディガン感覚で羽織れるのですが、襟つきの三つボタンだし色は紺色なので、春と秋は、近所を歩く時にちょっと引っ掛ける上着以上の活躍もします。

自宅に定期的に送られてくる通販カタログには、非かっちり系ジャケットもここまで来たかというような商品とそれにふさわしい宣伝コピーが躍っています。見ているだけで楽しい。

ご存知の方は既にご存知かもしれませんが、ぼくがいささか驚いたのはある良質なタオルを使った「タオルジャケット」。「タオル素材を使用した、軽快なジャケットが登場。・・・カーディガン感覚で羽織れるのでリモートワークでも活躍します。・・自宅で洗えるのも便利です。」

その他いくつかあって、極めつけはそのコピーが「脱力系ジャケット」というもの。素材はウール100%。説明コピーは「カーディガンのように気楽に、ワッフルニットジャケット」。「脱力系」というコピーが光っています。

新型コロナが発生しなかったら、この流れはここまでは加速しなかった。新型コロナは少しはいいこともしたようです。


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2020年9月15日 (火)

久しぶりにオーディオコーナーでスピーカーの視聴

先週末に、あるお店のオーディオコーナーでスピーカーの視聴をしてきました。視聴したのはネットワークスピーカーと呼ばれているタイプです。実際に音を感じてその音の流れを浴びてみないとそのスピーカーの音の塩梅が実感できません。で、好きな音楽を選択的に保存してあるところのスマートフォンを持参していくつかの製品を視聴です。

先日「従来タイプのステレオスピーカーは若い人には絶滅危惧種?」で次のように書きました。

「最近人気のワイアレススピーカーというのかネットワークスピーカーというのかについてざっと調べてみました。音に対するニーズの変化がなんとなくわかりましたが、提供される音そのものの質が変わったとも思われません。凄く割り切った書き方をすると、ワイアレススピーカーを利用して家庭内のいろいろな場所でスマートフォンやテレビを媒体に室内に心地よく拡がる音を楽しみたいので、別にステレオである必要はない、モノラルでも構わない、ということみたいです。もちろん、ステレオ仕立てのワイアレススピーカーもありますが。」

それはネットや雑誌などで調べた情報で、自分の耳で感じたものではないので、実際のネットワークスピーカーなるものが出す音に、つまりそのライブ感(たとえば、すぐ目の前で人が歌い、すぐその隣でピアノの音がその声に絡む)に自分の耳がどう反応するか、それを確かめたい。勝手に視聴できるのはBluetooth経由という環境に限定されますが仕方ありません。

モノラル仕立てのものは、どうハードウェアとソフトウェアの音響技術を駆使してサラウンドスピーカー風に仕立てようと、やっぱりそういう種類の音でしかないようです。ぼく向きではない。あるいはその場で一緒に音を聴いた配偶者向きでもない。ステレオ仕立てのものにはそれなりに心を動かされるの音を出す(出しているらしい)ものが二つほどありましたが・・・。

そういうネットワークスピーカー環境が今までの音と比べてアップサイジングになる人にとってはモノラルであっても低音の豊かなスピーカーになり、その環境が相当なダウンサイジングになる人にとっては、その製品の物理的な大きさなども考慮してどこでその音と妥協するかが問題になる、ということのようです。

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2020年8月21日 (金)

古くて重厚なビジネスバッグ

ある時期にはよく使ったけれど、機能的に時代の流れと合わなくなってしまい、しかし美術品的な美しさがあるので保管してある道具(ないしは持ち物)というのがあります。下の写真のビジネスバッグはそのひとつです。

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ビジネスバッグと大まかな用語を使いましたが、実際にはアタッシュケース(attache case)とかブリーフケース(briefcase)と呼ばれている種類の頑丈な牛革製のカバンです。両方とも米国で購入したのですが、買ったときに店員から、手入れはワックスではなく水拭きで、と言われました。

このブリーフケース用の革はベルティングレザーといいます。英語だとbelting leather です。だから、この質の革を使ったブリーフケースはbelting leather briefcaseと総称されています。重厚感のある皮革が特徴ですが、実際にとても重厚で丈夫です。使い込むにしたがって味わいが増します。

ベルティングレザー(belting leather)とは、文字通り「ベルト用皮革」という意味です。「ステアハイド(Steerhide)」を植物タンニンで鞣(なめ)しオイルで仕上げたヌメ革の一種で工業用のベルトなどに使われるとても丈夫な革です。だからベルティングレザー(ベルト用皮革)と呼ばれています。

「ステアハイド(Steerhide)」とは、生後3〜6ヶ月以内に去勢され、2年以上経った牡(雄)の牛の皮のことです。生後3ヶ月~半年程度で去勢されると穏やかな気性になるためキズが少なく厚みが均一な皮が得られるそうです。(かつてテレビ用西部劇ドラマに「ローハイド(Rawhide)」というのがありました。「生の皮」という意味ですが、カウボーイ達がズボンの上に着用する革製のズボンカバーを指していたようです。)

ベルティングレザーは元々オイルを含んでいるのでメンテナンスにオイルやワックスは基本的には必要ありません。むしろ使わない方が良いとも言われています。だから店員の「手入れはワックスではなく水拭きで」というアドバイスになります。

味わいがあり手に提げていても見ていても飽きないカバンです。床に置くとピタッと安定しています。がっしりと丈夫だし、皮革の重厚感が漂うので、紙の資料や貴重な書類の持ち運びには最適です。それ自体の重さが3.1㎏と軽くないし、横幅が46cmあるので、車通勤のかたや車で自営のかたには便利だとしても、満員電車にこれを手に提げて乗り込むのはあまり向いていません。電車や地下鉄の座席に座る場合も左右のお隣ときっちりと腰掛ける場合はこのブリーフケースがお隣の膝に当たりヒンシュクなので、疲れているので座りたいなと思っても我慢して立っていました。

そこまではいいとしても、だんだんと機能的に時代の流れと合わなくなってしまいました。ノートブック型PCの持ち運びには向いていない。ノートブック型PCは、蓋を開いて取り出すのではなく、縦にスッと仕舞って使うときは抜き出すように取り出せないと便利ではありません。それにスマートフォンの収納も便利とは言い難い。

で、だんだんと使われなくなり、同じベルティングレザー製でもソフトタイプでジッパー付きのブリーフケースが日々のコンパニオンになり、気が向いたら取り出して鑑賞され、必要なら拭き掃除のような手入れをされるだけという境遇です。でも革の擦(す)れやちょっとした傷も新品には決して出せない味わいであり、そういう意味ではいつまでも美しい道具です。



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2020年8月11日 (火)

従来タイプのステレオスピーカーは若い人には絶滅危惧種?

20年間使い続けてきたお気に入りのステレオスピーカーが壊れたので――おそらくは、スピーカー内部の基盤上のコンデンサのような電子部品が経年劣化して、その結果音が出なくなったので――それはそれで修理するとしても、最近人気のワイアレススピーカーというのかネットワークスピーカーというのかについてざっと調べてみました。音に対するニーズの変化がなんとなくわかりましたが、提供される音そのものの質が変わったとも思われません。

凄く割り切った書き方をすると、ワイアレススピーカーを利用して家庭内のいろいろな場所でスマートフォンやテレビを媒体に室内に心地よく拡がる音を楽しみたいので、別にステレオである必要はない、モノラルでも構わない、ということみたいです。もちろん、ステレオ仕立てのワイアレススピーカーもありますが。

10年余り以前にiPODをある音響メーカーのポータブルなステレオ装置(値段は安くなかった)に「有線で」繋いで音を出していたこともありましたが、iPODにダウンロードした音楽をすぐに聴けるという利便性よりもその再生装置の音が気に入らなくて直ぐに使わなくなりました(技術を駆使して作り上げた再生音という触れ込みで一応視聴もしたのですが)。

その同じ音響メーカーやその競合相手がワイアレススピーカーを販売していますが、ワイアードからワイアレスになったからといって、音がよくなるわけでもないので――実際は聞いていないので実際はいい音が気持ちよく拡がるのかもしれませんが、と留保しておきます――スピーカーが置かれる環境が変化したというだけのことだと思われます。

従来タイプのステレオでそのスピーカーを修理しながら好みの音楽の音を楽しむというのが、ぼくには合っているみたいです。


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2020年7月21日 (火)

梅干し作り⑤、あるいは最後の工程(2020年度)

三日間の天日干しが完了した梅は常滑焼(とこなめやき)の甕(かめ)に入れて家の中でいちばん涼しい場所で一年以上は休息してもらいます(写真)。

常滑焼は愛知県常滑市を中心に知多半島内で焼かれる陶磁器で急須が有名です。常滑焼の甕は味噌や梅干しの保存には適していて、我が家で使い続けている甕の製造元は「久松」(きゅうまつ)です。数年以上前に廃業してしまったので今となっては貴重品です。こういう常滑焼の甕には他にもいくつか製造元がありますが、「久松」の甕は中古品が今でも消費者用中古品市場で取引されているようです。それなりにファンが多いのでしょう。

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天日干しに使った二つの平籠(ひらかご)は、よく洗ってよく乾かし、来年の夏に備えます。この平籠の出番は年に一度だけです。写真は洗う前の、赤紫蘇の赤が竹の表面にいくぶんしみ込んだ状態の籠の表面です。

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2020年6月17日 (水)

遠近両用の眼鏡は2種類

1年半ほど前に眼鏡のセットを変えました。

それまでも遠近両用でしたが、壊れたときの対策用にフレームの形は違ってもレンズは同じスペックのものを2個用意して使っていました。交互にではあっても、主と副ができましたが、それはフレーム形状による使用頻度の違いで、「対象を見る」という眼鏡の基本機能としては差がありませんでした。

それを、1年半ほど前にオールラウンド用(遠くも近くも中間距離も)と近距離用(パソコン操作や読書などの近距離用)の2種類に変更しました。今度は主従がなく、外出時には速足ウォーキングの時もオールラウンド用を使用し、自宅内では近距離用を使います。使い分けは面倒だとしてもそのほうがよく見えるし、活字を読むのもパソコン画面の入力文字をみるのも楽になりました。眼の負担が少ない感じです。

眼鏡の手入れはわりに好きで、必需品は

・超音波洗浄器
・レンズクリーナー
・キムワイプ(ないしティシューペーパー)
・レンズクロス

です。汗をかいたあとなどは、眼鏡を超音波洗浄器で洗浄すると気分がいい。

 

     


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2020年6月 1日 (月)

十分に暖かくなったので窓ガラス掃除

春になると外から差し込む光をより多く感じたいので汚れの全くない窓ガラスが欲しくなるとしても、外が寒いと窓ガラス掃除をやる気にはなりません。どちらかというと半袖でやりたい作業です。外出時にはコートが欲しくなる五月の「リラ冷え」もやっと収まったので窓ガラス掃除です。とくに冬の間についた外側の汚れを丁寧に落とします。窓ガラスは冬に何度も吹き付けた横殴りの吹雪や排気ガスを含んだ冬の外気でそれなりに汚れているので。

それまではずっと素朴なスクイジーでの手作業だったのを、窓ガラス掃除の電動支援器具(窓ガラス掃除用バキュームクリーナー)に初めて切り替えたのが昨年の秋です。使い勝手も結果もよかったので今年の窓ガラス掃除もその電動器具と専用洗浄剤を使います。

充電状況を確かめてみるとしっかりと充電されていました。放電はなさそうです。冬の間はその器具を窓ガラスの結露取りに利用していて最後に使ったのが三月で、作業後に充電して仕舞ってあったのでそういうことです。

暖かくなって初めての窓ガラス掃除は冬の汚れの付着が多いはずなので同じ作業を二度繰り返します。いわば二度拭きです。だから洗浄剤は2個必要ですし、途中で器具が電気切れを起こすのが不安なので、作業が半分ほど終わった所で念のため再充電します。充電中は部屋の掃除とか別のことをやって掃除気分を途切れさせないようにします。

スクイジーの手作業と違って、洗浄水を吸い込んでくれるので水たれしないのが嬉しい。ただし拭き跡は、たとえば大きな窓だと途中の拭き筋が残るので、そこはペーパータオルの手作業で丁寧に補います。

ピカピカの窓ガラスは季節がそのまま伝わってきて気分がいいものです。掃除直後と翌日の朝は、とくに。

 


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2020年3月11日 (水)

モノは壊れる

安物のラジオ付きCD再生装置にラジオ体操のCDを入れっぱなしにしてあります。室内運動でラジオ体操をするときの専用機です。その専用再生装置が、針を使うタイプのレコードでよくあったように、ある部分をスキップするというのか、プレイ中に途中で急に一時休止状態になるといったほうがいいのか、そういう不都合を起こすようになってきました。

調べたところ音源であるそのCDには異常はないので、再生装置本体の問題です。結構使ったので処分することにしました。こういう簡単な電気器具は捨てやすい。代替はタブレット型端末です。こちらに同じ曲を保存してあります。スピーカーが小さいので音が悪い。しかたがない。

たとえば香りの拡がる紅茶専用の紅茶カップやどっしりとしたコーヒー用マグカップにはおよばないところがあっても、紅茶でもハーブティーでも緑茶でもコーヒーでも甘酒でもなんとでも違和感のない、上が少し開いていて口当たりがいいボーンチャイナのマグカップが壊れてしまいました。配偶者もぼくもお気に入りのユーティリティ・プレーヤのような役割のマグカップです。壊れたと書きましたが、硬い調理台(ワークトップ)の上で不注意で倒してしまったときに持ち手部分が割れてもげてしまい、使い物にならなくなったということです。

ぼくはこれで取っ手を壊してしまったのは二回目で、配偶者も一度同じことをしているので、我が家ではこれで三回目の「転倒による処分」です。このマグカップは腰高で倒れやすいので、もっと安定感があって倒れにくいのを選べばいいのですが、色と形と模様と口当たりの良さが他の選択を阻みます。修理は無理なのでまた代りを注文しました。

家電製品なんかは数年間で壊れることが設計思想の一部だとしても、磁器や陶磁器は普段使いでも大事に扱えば100年くらいは大丈夫なはずです。しかし、モノは壊れてしまう。

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2020年1月30日 (木)

「はじめての、IOTキッチン家電」補遺

はじめての、IOTキッチン家電」の続きです。

この「水なし自動調理鍋」を購入した目的は、配偶者が

・「無水調理」という調理法を利用すること
・「無水調理」だけでなくこの調理家電にその得意技をさせながら、鍋やフライパンやグリルやオーブンなどを利用して従来通りに作る料理とを「並列処理」することで、料理全体の手間と時間を節約すること

でしたが、このIOT家電は期待通りに活躍中のようです。

サツマイモをごくわずかな水を加えて手動で蒸してサラダの一部としたのがいちばん最初の使い方で、その後、メーカー作成のアプリケーションノート記載の対応カテゴリーをこのひと月でほぼすべて試してみたようです。

アプリケーションノート上のカテゴリーは、《煮物》、《カレー・シチュー》、《スープ》、《ゆで物》、《蒸し物》、《めん類》、《発酵・低温料理》、《お菓子・パン他》、《手動メニュー》に分かれています。

なんとなく覚えているものの中から当該器具を使って(そしてぼくも賞味した)料理をアプリケーションノートのメニューに沿っていくつか挙げてみると、

《煮物》では、「豚肉のトマト煮込み」「ふろふき大根」「きんぴらゴボウ」「里芋の煮ころがし」、
《カレー・シチュー》では、「(牛肉と野菜の)無水カレー」、
《スープ》では、「カボチャのポタージュ」、
《ゆで物》では、「(無水で)小松菜」
《発酵・低温調理》では、「温泉卵」、
《お菓子・パン他》では、「(小豆の)つぶあん」
《手動メニュー》では、「サツマイモ(ほぼ無水で、蒸すというのか茹でるとというのか、それ」

となります。他にもあったかもしれませんが覚えていない。

大雑把に言えることは、《煮る》のはとても得意なのですが、《炒める》は苦手のようです。だから《煮物》カテゴリーに入っているなかでとても美味しく出来上がるのは、たとえば「大根」や「豚肉の煮込み」、次回からは従来調理法に復帰するのは、たとえば炒めるという工程がないと始まらない「きんぴらゴボウ」。

「(無水)カレー」もとても得意みたいです。カレーは作った当日よりも翌日のほうが味がまろやかになりますが、この調理家電だとそのまろやかな味わいが最初から手に入ります。

というわけでこのIOTキッチン家電は、「無水調理」と「並列処理」で期待通りの「コスパ」を発揮している。

 


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2020年1月29日 (水)

令和二年の味噌作り(寒仕込み)

味噌作りは年に一回の作業なので、開始前に手順(工程と云うほうがモノづくりらしい)を一応確認しておきます。味噌づくりは配偶者との共同作業・分担作業で、長年やっているので、やり始めると手が勝手に作業を思い出します。冬の寒い時期に仕込むので「寒仕込み」と呼ばれています。

我が家の「味噌づくりの手順」は簡単です。先日のブログ記事に書いたように今年も投入する大豆は4kgです。我が家の一日の大豆の処理量は(後述のように)2kgなので作業は二日間連続で行って4kgに対応します。

【味噌づくりの手順(その一)】

・大豆4kgと生麹4kgと塩1.8kg(我が家では大豆1kgに対して生麹1kg、塩450gを基準にしている)と、アルコール度数が40度超の強い焼酎を準備する。(強い度数の焼酎は器具や容器の雑菌消毒のための必需品、我が家で利用しているのは度数が44度のもの)

・よく水洗いした大豆を「前の晩から」半日、底の深い大鍋で十分に水に浸しておく。

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・その大豆を柔らかくなるまで、吹きこぼれに注意し、アクを丁寧に取り除きながら、煮る(プロは大豆を蒸すが、一般家庭では量が多い場合は蒸すという作業は難しい)。

・モノづくりの工程にはたいていはクリティカルパスが存在する。我が家の味噌作りにおけるクリティカルパスは「鍋で煮る」という工程。深い大鍋を総動員しても一日の最大処理量は大豆2.5kgなので大豆は一日2kgまでとする。だから4kgには二日間必要。

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・熱で柔らかくなった大豆を電動ミンサーにかけてミンチにする。ミンサーは必要箇所を焼酎で丁寧に消毒。

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・米麹と塩を、大きなボールなどできれいに混ぜ合わせたのを別途並行して用意する。これを一般に「麹の塩切り」と呼んでいる。ただし塩は「塩切り」で全部を使うのではなく一部分を後の工程のためにとっておく。

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・ミンチした大豆を、麹菌が活発に活動できる50℃くらいまで冷ます。熱すぎると麹菌が死んでしまうので注意。

・50℃くらいまで冷えたミンチ大豆と、塩切りした米麹をしっかりと混ぜ合わせる

・混ぜ合わせたものをテニスボール大に丸める。これを「味噌玉」という。

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・度数40度以上の強い焼酎で雑菌消毒した甕(実際は一斗容量の業務用ホーロー容器)に、「味噌玉」を次々に作って、それを野球ボールを投げる要領で投げ入れる。こうすると味噌玉の中や隙間に空気が混じらないので雑菌の混入防止になる。味噌玉を作る人と投げ入れる人の流れ作業にすると円滑にすすむ。

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・味噌玉を投げ入れると段々とその嵩が増してくる。投げ入れ終わったら、全体を手で平らに整える。

・「塩切り」のときに残しておいた塩をその上に薄くかぶせ(とくに周辺部を丁寧に)、大きめに切った幅広の干した羅臼昆布を塩の上に敷く(干し昆布を敷くのは北陸地方の伝統で我が家でも数年前からそれを拝借。こうすると昆布の風味も楽しめるし、味噌が熟成した時に昆布の漬物風ができ上がる。小さく切ると昆布の朝ごはんの佃煮だし、おにぎりの具としても活躍する)。ただし上に敷くのは干し昆布である必要はない。ポリエチレン・ラップでよい。

・重石をかける。我が家では、常滑焼の中蓋(けっこう重い)を重石にしている。

・上蓋をする

・大きめのポストイットに、大豆の投入量や麹の種類、仕込み年月日などを書き、上蓋に貼り付けてる。「天地返し」日付を書く欄を開けておく。

・埃(ほこり)予防のために、ホーロー容器全体をポリ袋で覆うか、あるいは出来の良いシャワーキャップで上蓋あたりをすっぽりと覆う。

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ここまでが二日間(前の晩からの準備 ―水洗いした大豆を底の深い大鍋で水に浸しておく― を入れると二日半)の作業です。

【味噌づくりの手順(その二)】

寒仕込みから半年から一年くらい経った頃に「天地返し」を行います。

・「天地返し」とは、甕で発酵中の味噌の天(上)と地(下)をかき混ぜて甕全体の発酵状態を平準化する(発酵に偏りが出ないようにする)ことです。ただし、大きな甕の中で天地返しをするのは一苦労なので、別の複数のより小さな甕に移し替える形の天地返しをすることもあります。

・天地返しまでは、味噌は暗冷所で静かに寝かせます(熟成させます)。

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・天地返しをしたら、その日付を上蓋に貼り付けてあるポストイットの空欄に記入します。

以上です。

何故、味噌・梅干し・タクアン・糠漬けのような地味なものに興味があるのかと問われたら、自宅で安心な原材料を選びながら作ったそういうものは市販の高級なものよりも明かに美味しいからと答えることにします。毎日口にするものだし、実際のところそういう自家製は美味しい。それから、とくに味噌と梅干しは、常温保存が年の単位でできるので非常食になります。ご飯と味噌と梅干しと水があって、生きて行くのであればなんとか生きられる。

 


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