環境

2019年8月30日 (金)

平飼い有精卵が選り取り

ある農家の「平飼い有精卵」の6個入りパックのなかに、手書きの文章をコピーして短冊風(あるいは栞風)にカットしたのが入っていました。そのまま引用します。
 
「朝夕はずいぶんと涼しくなってまいりましたね。先日農場で蛍を見つけました。蛍を見ていると環境に負荷の少ない取り組みを応援してくれているようにも思えました。このような取り組みができるのも皆さんのお陰です。本当にありがとうございます。(農場名)(代表者名)」
 
平飼いとは、下の写真のような飼い方のことです。北海道の農家は広いので鶏を地面で遊ばせておく。狭い団地のようなケージには閉じ込めない。写真は上の農家のウェブサイトからお借りしました。
 
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農家によって何を鶏の飼料(エサ)にするかはそれぞれに差がありますが、北海道で暮らすことのありがたいところは、ご近所野菜売り場の中の鶏卵コーナーの棚に「平飼い有精卵」が5種類ほど並んでいることです。5種類というのは5つの違う鶏卵農家からやって来たのがそこで買い手を待っている、という意味です。
 
たとえば、下のラベルの鶏卵を出荷している農家では、鶏用の飼料は
 
「北海道産を主体とした(一部国産を含む)米、大豆、牡蠣(カキ)殻、魚粉などの自家配合飼料と青草・野菜などを食べて育ちました」となっています。コメも大豆も牡蠣も魚も青草も野菜も全部北海道産が手に入ります。野菜なんかは自分で栽培するし、青草もそのあたりに自生しています。
 
北海道産以外の国産飼料は一部は含まれるかもしれませんが、外国産(たとえば米国産)のトウモロコシや大豆はまったく含まれていない。だから、消費者はラベルを読んで自分が鶏に食べてほしいという種類のエサで育った平飼い有精卵を買えばいい。本質的なことではありませんが、コメをよく食べる鶏の黄身の色は淡くなり、ニンジンや黄色いトウモロコシをよく食べると黄身はオレンジ色になります。
 
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いろいろと不可思議な政治文脈で「食べて応援」という言葉が溢れていたことがありましたが(今でも一部そうですが)、そういう文脈ではなく、消費者目線の非常に真っ当な意味でこういう鶏卵農家の卵は「食べて応援」だと思われます。


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2019年8月29日 (木)

夏の街並み、昼下がりと夕方と

下の2枚の写真は徳島県の脇町という「うだつ」の上がった家々が連なる街並みです。最初の写真では隣り合った二軒にそれぞれ「うだつ」が上がっていて、左の家の軒先では風鈴が揺れています。8月20日の暑い昼下がりの街並みです。
 
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山口県の柳井では毎年8月13日に「金魚ちょうちん祭り」というのがあり、本祭りの13日を挟んで8月の約1ヶ月間、古い街並みに金魚の提灯が吊り下げられます。可愛らしい金魚です。(写真は「OVO 柳井金魚ちょうちん祭り【絶景NIPPON】」からお借りしました。この場を借りてお礼申し上げます)
 
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「うだつ」の街並みにこの金魚の提灯を端から端まで吊るしたらどんな夏の夕方の風景になるか。そういう街並みのない札幌というところに住んでいるので、そんな勝手な想像をして愉しんでいます。軒下のないススキノに無理やり吊るしても、この風情はでません。


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2019年7月17日 (水)

『気候変動の原因は、人間活動ではなく、雲の量』という主旨の刺激的な論文

地球温暖化などの地球規模の気候変動を左右しているのは「人間活動」ではなく「雲量」である、という主旨の刺激的な論文に出合いました。

この連休中にひょんなきっかけから「NO EXPERIMENTAL EVIDENCE FOR THE SIGNIFICANT ANTHROPOGENIC CLIMATE CHANGE」(June 29, 2019)という二人のフィンランド人学者(J. KAUPPINEN と P. MALMI)が書いた論文に目を通してみました。共著者のひとりであるJ. KAUPPINENはIPCC AR5 (Fifth Assessment Report) のエキスパート・レビューアとしても働いたそうです。

この論文には、上述の通り、人為的な活動(産業活動や経済活動などの人間活動)から生み出された二酸化炭素のような温室効果ガス(と呼ばれているもの)が、地球温暖化(あるいは地球の気温変動)の主な原因というのは誤りで、それを実証する証拠は存在しない、という趣旨のタイトルが付けられています。

その論文の結論は一行だと次の通り。

「Low cloud cover controls practically the global temperature」(地球の気温を実質的に制御しているのは低い位置の雲量である。)

Low-cloud-cover
     以前に機中から撮影したlow cloud cover

その結論の簡潔な補足説明は以下のようになっています。

「A too small natural component results in a too large portion for the contribution of the greenhouse gases like carbon dioxide. That is why IPCC represents the climate sensitivity more than one order of magnitude larger than our sensitivity 0.24°C. Because the anthropogenic portion in the increased CO2 is less than 10 %, we have practically no anthropogenic climate change. The low clouds control mainly the global temperature.」

(IPCCは自然の要素の影響をごくわずかしか考慮しなかったので、二酸化炭素のような温室効果ガスの影響があまりに過大なものになってしまった。だから、IPCCの提示する気候感度は、我々の考える気候感度(0.24℃)よりも、一桁大きいのである。CO2の増加量全体に対する人為的な活動による影響度(増分割合)は10%以下であり、つまり、気候変動への人為的な影響は実質的には存在しない。地球の温度を制御しているのは、低い位置にある雲の量である。)

(過去40年くらいの)雲の量と地球の気温の関係は、当該論文から引用すると以下のようになっています。雲量が増えると地球の気温は下がり、雲量が減少すると気温は上がる。気温グラフに見られるスパイク(一時的な、両者の関係の大きなゆがみ)の発生は、たとえば1991年のフィリピンのピナトゥボ山の大噴火や、エルニーニョの影響です。

No-experimental-evidence-figure-2

では雲の量を何が決めているかというと、この論文では言及はありませんが、宇宙線の量だと考えられています。

たとえば、神戸大学 Research Center for Inland Seasの「Winter monsoons became stronger during geomagnetic reversal」(July 03, 2019)という論文は、「high-energy particles from space known as galactic cosmic rays affect the Earth’s climate by increasing cloud cover, causing an “umbrella effect”」(宇宙からやってくる高エネルギー粒子 (銀河宇宙線) が、雲量を増やし、日傘効果を起こして、地球の気候に影響を及ぼす)と考えています。

気候変動に及ぼす銀河宇宙線と雲(雲量)の影響は、それがどちらの方向でも(温暖化の方向でも寒冷化の方向でも)IPCCの仮説よりもはるかに大きいということのようで、そのことに関しては最初の論文と主旨が一致します。

参考のために宇宙線や日傘効果を描いた絵をその論文から下に引用してみました。

Winter-monsoons-cosmic-rays-and-umbrella

 

ぼくにはとても納得できる内容の論文でした。なお、最近の関連記事は「寒い6月、温度の上がらない7月上旬」。

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2019年7月10日 (水)

寒い6月、温度の上がらない7月上旬

先月23日に「花フェスタ」の会場で、黒の栽培ポット入りのラベンダーをひとつ購入しました。ポット売りだったので家で素焼きの鉢に移し替えると数日後に開花しました。開花すると通常の夏の暑さだと1週間くらいで花が散り始めるのですが、今年はけっこうひんやりしているので花も長持ちして、2週間近く咲き続けています(写真)。珍しい。

人にとっては早朝は半袖だと風が冷たいくらいで、だから早い時刻に通勤に向かう人たちは、しっかりとジャケットや上着を身につけています。

最近話題の異常気象の周辺の小さな波がここまでやってきているのかもしれません。

人間にとっては心地いい天候ですが、露地栽培の野菜にとっては(ということはそういう農家にとっても)困った気温かもしれません。もうそろそろだと思うのですが、まだ好物のセロリが野菜売り場に出てきません。我が家のルッコラやバジル、青紫蘇(大葉)といった夏野菜の生育速度も期待するほど高くない。例年よりもけっこう遅い。

2_20190709180601 

ぼくは、温暖化ガス(二酸化炭素)の排出を人為的に規制できたら地球の温度変化問題はすべて収まるといった極端な議論には眉唾ですが、そうなのは、ぼくは、人類の産業活動や経済活動が地球の温度変化に与える影響は、自然がもたらす温度変化の数%から最大で十数%程度までだと考えているからです。大した割合ではない。

それほど大した影響を自然に与えられる程度まで人類が「賢い」ものであるのなら、すでに台風や地震を回避・抑制する方法を思いついているはずです。しかし残念ながらそれらに対しては打つ手がありません。

地球の温度変化の処方箋について極端な主張を耳にするときは、バランスを取るために、以下のような、「地球の過去40万年の相対気温推移グラフ」を改めて参照するようにしています。このグラフの説明を「丸山茂徳氏」(地質学者、元東京工業大学教授)の講演記録からお借りすると、次のようになります。

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このグラフが客観的な正しさをもった資料かどうかは、僕自身では検証できません。僕が納得しているだけであり、過去にはIPCC第3次報告の「ホッケースティック・カーブ」という「スーパーコンピュータ」を駆使した地球温暖化の捏造例があり、そのグラフを納得した人たちも多数いらっしゃいました。

『人間が文明を創って、化石燃料をたきCO2を出すようになった時代は、過去300 年前ぐらいからです。このわずかな変化に今ナーバスになっている訳ですが、人間の文明とは無関係に、地球というのはこれぐらい(±4℃)を平気でやっています。』

たしかに、10万年の単位で8℃の上昇と下降を繰り返しています。

『今から100万年前、あるいは200万年前くらいから地球の両極に巨大な氷河が発達し始め、ギュンツ、ミンデル、リス、ヴェルムという4回の大きな氷期があり、最後、1万年前にポコンと温かくなって人間はこの間に文明を創った。そういう歴史です。』

『そこまでのことを簡単に要約すると、地球の気候は変化することこそが本質であると言うことが一つです。その温度幅を考えた時、・・・人類の文明以前に非常に大きな温度変化があった。だから現在我々がナーバスになっている1、2℃の変化は驚くべきものでも何でもない。』

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下のグラフが「ホッケースティック・カーブ」。

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