トウモロコシ

2024年4月23日 (火)

コーンとコーン

ソフトクリームの食べておいしい容器であるところの円錐形のサクサクしたものをカタカナ英語でコーンと言います。英語だとCONEです。車線規制や道路工事などで並べる円錐形のカラーコーンは道路コーンとも呼ばれていますが、円錐形の標識なのでコーンです。この円錐形の物体は駐車場などでもよく使われています。トウモロコシもカタカナ英語だとコーンです――英語ではCORN。ホース(馬 HORSE)とホース(管  HOSE)と同じで、カタカナだと、使い方や文脈に依るとはいえ、コーンとコーンは紛らわしい。

ソフトクリームの容器に使う薄茶や黄色い薄茶のパリパリとした食感の食べものをコーンと呼ぶのは、それが円錐形なのでコーンなのか、あるいはトウモロコシでできているのでコーンというのか迷っていた時期が英語を覚え始めの頃にあり、よく解らないので、コーンはコーンからできているからコーンだ、という言葉遊びみたいなのが秘かに気に入っていました。CONEとCORNの発音と意味の違いが解れば、ソフトクリームが機械からそこにフワフワとゆっくりくるくると積み上げるように注がれる容器は形の上からはCONEだと理解できたとして、CORNの可能性もあるかもしれないという思いを捨てきれませんでした。

ソフトクリームの容器であるところのコーンの主原料は小麦粉です。グルテンの少ない薄力粉(はくりきこ)が使われます。ケーキやビスケットに使われるのが薄力粉です。

パンと言えば、十九世紀のロシア小説などに登場する硬い黒パンはそうでないにしても、たいていはその主原料は小麦粉です。しかしトウモロコシを使ったパンもあります。アメリカでコーンブレッドと言えば、普通はトウモロコシの粉を使って焼いたパンを指します――菓子パン風にスイートコーンの粒を練り込んだパンではありません。

カリフォルニアでもお昼時などにはよく食べられていますが、メキシコの食べものでタコスというのがあります。メキシコ風のお好み焼き、あるいは包み皮が円形のオープンタイプのタコ焼きみたいなものです。トウモロコシで作ったタコスの皮をコーン・トルティーヤと言います――トルティーヤとは薄焼きパンという意味。包み皮の原料がトウモロコシなのでコーン・トルティーヤというわけです。

かりに、トウモロコシでソフトクリーム用の香ばしい香りの円錐形の容器ができたとして、その場合、形が円錐形だからコーン(CONE)と呼んだ方がいいのか、それともトウモロコシという原料で作られているからコーン(CORN)としたほうがいいのかわからなくなってしまいます。

といったとりとめのないことをぼんやりと考えるのも雨の午後の暇つぶしになりました。


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2020年6月24日 (水)

トウモロコシのDM

「唐土」ないし「唐」は「もろこし」と読みます。昔の日本では中国をそう呼びました。「諸越(中国の越の国)」の訓読から「もろこし」となったそうです。

わが国では秋に蒸したり茹でたり焼いたりしておやつとして食べることの多い「トウモロコシ」は、世界では米や小麦と並ぶ三大穀物のひとつです。

「とうもろこし」は漢字表記では「玉蜀黍」で、不思議な漢字の組み合わせです。普通なら「唐蜀黍」や「唐唐黍」となる気がしますが、「唐・唐」と重なるのが嫌だったのか「『玉』蜀黍」となったらしい。この、秋の味覚の北海道での呼び名は、「トウモロコシ」ではなく「トウキビ」です。漢字だと「唐黍」。札幌の大通公園では季節になると「焼きトウキビ」のいい匂いが屋台から漂い出します。

どういう風に呼ぼうと「唐(とう)」がいっぱい出てくるので「唐土(もろこし)」の原産かと思いきやぜんぜんそうではなくて、原産地はアメリカ大陸の熱帯地域です。ついでに言えば、トウモロコシはイネ科の一年草です。メキシコ料理や南米料理にトウモロコシがよく使われるのに(あるいは不可欠なのも)何の不思議もありません。

トウモロコシの収穫期は秋で、だからトウモロコシも秋の季語ですが、「トウキビ」の「早期購入・早期割引」案内DMが届き始めました。以前にお中元でトウモロコシを知り合いやお世話になったかたに送った時に利用したデパートなどからのお知らせです。

そういう国産トウモロコシは遺伝子組み換えとは縁がないものばかりですが、世界で流通しているものの大部分は遺伝子組み換え品種です。

 


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